DJとレゲエ、ヒップホップ

レゲエにおけるDJは、一般的にはサウンド・システムでバージョンやダブに合わせてトースティングする者を指します。
他ジャンルにおけるDJと区別する為、「Dee Jay」と表記する場合もあるが、ディスクジョッキーと呼ばれる事はありません。

他の音楽におけるDJにあたる者は、レゲエではセレクター(selector)と呼ばれます。
レゲエセレクターには独自のスタイルがあり、曲のフック(盛り上がり)部分でレコードを逆回転して止めたり(「Pull up」, 「Rewind」「Come again」と呼ばれる)、セレクター自身が発言したりします。
レゲエのセレクターの方がヒップホップDJより古くから存在し、彼らのサウンドシステムがヒップホップに多大な影響を与えました。
ヒップホップの場合、二枚かそれ以上のレコード(最近はCDも使うことがあります)を、ミキサーを用いて、交互、あるいは同時に使用して、すでに存在している音源からライブで新しい音源を作り出す者のことをいいます。
これは、ジャマイカ移民であるクール・ハークが始めたといわれ、ヒップホップ四大要素の一つとされています。
その前身はレゲエのサウンド・システムです。

レコードを用いて音楽を「演奏」する方法の例として、スクラッチ(scratch)などが挙げられます。
スクラッチとは、レコードを手でこするように前後させ、同じ部分を反復再生、リズムを刻むなどのパフォーマンスのことを指します。
グランドウィザード・セオドアが偶然発見し、親戚のグランドマスター・フラッシュが流行らせたテクニックです。
音楽ジャンルによってスクラッチは、たまに行われるか、もしくはまったく行われない場合もあります。

主にヒップホップDJがスクラッチ技術を使用しますが、稀にジャズやハウスミュージックにもスクラッチを得意とするDJもいます。

レコードを使った特殊な奏法(スクラッチ・トリックミックス・ジャグリング・トーンプレイ・ボディトリック)を専門的に行うDJを、ターンテーブリスト(turntablist)あるいはバトルDJと呼ぶ場合があります。
ターンテーブリスト、あるいはバトルDJと呼ばれる者は、クラブフロア等の選曲主体のDJとは異なり、ターンテーブルを楽器のように扱うDJとされます。
しかし、クラブフロアでこれらのレコード奏法をおこなうDJもいるため、区別する事は難しいでしょう。
また、これらの奏法は主に最小限の構成(アナログターンテーブル2台・ミキサー1台)で行われますが、CDJ・エフェクター・サンプラーなど数々の機材を駆使して行う事も可能です。
ターンテーブリストの技術を競う大会として、世界的に有名なDMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPでは、2002年にアジア人初となるDJ KENTAROがシングル部門で、2004年にDJ AKAKABE、2006年にDJ CO-MAがバトル部門で、それぞれ日本人でありながら優勝しています。

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